その他

50W化準備

6146B1本でも50Wは可能ですが、余裕を持たせるため、2本にします。ついでなので、ソケット3つにしてます。カソードのパスコンは小さいですね。RFのリターンになるのでパワーが通るのですが、0.01u/50V程度のものが全部で10個程度パラになってます。これで球を2発にして、B電圧を900Vかければ100Wは出ると思います。SGを下げたりして出力調整することもできますが、入力側で調整(マイクゲイン等)します。余談ですが、この基板は前期型はリレーの子基板が別になっていますが、後期型は一体化しています。

高圧電源の掃除とパーツ交換

B電圧を900V化するための準備として高圧電源の掃除とパーツ交換をした。本来、100W改造する場合でも耐圧変更によるパーツ交換は発生しないが、ダイオードも劣化している可能性もあり、新品に交換する。ダイオードとパラになっているバランス抵抗も交換した。また、900Vもの電圧を扱うわりには沿面距離が不足気味であり、ほこりが湿気てスパークする可能性もあるので、基板の高圧部分はエタノールで表裏ともふき取っておいた。また、基板の900V出力端子をかすめるように0.1SQ程度の信号線があり、これも安心できないため結束バンドで高圧端子から離すようにした。電解コンの端子も同じく、信号線が近くに寄らないよう処置をした。電解コンから出ている電圧計の分圧抵抗も念のため交換した。


 

ファンの交換
 

純正のファンがついていたが、回転音がうるさいので、取り外し、PCなどによく見られる80ミリファンに交換した。FT-102のファンは規格品の80ミリファンと同じだから交換は楽だ。ファンの厚みは10ミリから30ミリくらいまで色々あるようだ。厚い方が風量は多いのだろうが、うるさい可能性がある。15ミリ圧(騒音30dB)をチョイスした。


 

ところが、取り付けてみるとオリジナルよりも騒音は悪化してしまった。モーター音ではなく、風切り音(フォーっという感じ)がけたたましく鳴ってます。おそらく、FT-102リアパネルファン取り付け部分が大きな丸穴でなく、数ミリのパンチングによってエアフローを確保しているために空気抵抗が大きいのでしょう。まあ、RFが漏れるのと、高電圧なのでバカ穴は無理でしょうが。

仕方ないので、ファンのスピードコントローラを作りました。ゲットしたファンは5〜6V程度で回転しはじめますので、6V〜12Vまで可変するようにします。本当は減圧による減速は不安定になりがちなので、良い方法ではありません。回転数とともにトルクが落ちるからです。ACモータ+インバータのような回転制御が最も信頼できます。

スピコンの回路は簡単。ボリュームで調圧し、エミッタフォロアによって電流増幅しているだけです。hFEを稼ぐためにダーリントン接続にしています。ファンの電流は最大で0.2A程度、電位差は6Vなので、最大で1.2Wの電力損があるはずですが、電圧を下げるとトルクが下がるため電流も減り、それほどの損失にはなりません。PC=1Wのトランジスタでも指で触って暖かいな、と言うほどにしか発熱しません。

本体内部にはあまり取り付けスペースがありませんので、小さく切ったユニバーサルボードに回路を載せ、ファイナルユニットに共締めしてます。


スピコンボリュームは本体裏の空きボリューム穴につけてます。

かなりいい具合に調整できます。

プレート電圧測定回路にダイオード追加

プレート電圧測定は倍電圧整流の中点電圧を測定しており、100Wモデルの場合はここに450Vがかかります。これを分圧器となる高抵抗をかまし、メータを振らせています。抵抗は2.8M(5.6Mパラ)です。電力はともかく、1/4ワット抵抗1本に450Vもの電位差を与えていいかという気もします。2本使うなら安全面ではパラでなく、シリがいいですね。抵抗の耐圧はさておき、HV測定回路は分圧器からパネルのロータリSWに直結しています。ここで、問題なのは、メータをHV以外にした場合はこの配線が高インピーダンスになり、450V(100Wモデル)程度の電位が0.1SQ程度の細い線にかかることです。ハイZなので触っても感電しませんが、他のハイZの回路(FETゲートなど)に接触するとダメージを与えるかもしれません。高電界強度では配線の被服も劣化しやすいともいいます。対策は簡単。ダイオードクランプをするだけです。メータのフルスケールは0.25V程度なので、シリコンダイオード1本をGND間に順方向で入れます。これで、この線には0.6V程度しかかからなくなります。抵抗が耐圧にまけてもダイオードがメータを保護してくれるかもしれません。なぜこれがデフォルトで入っていないか、という疑問が出ますが、高周波の回り込みに配慮したのかもしれません。ダイオードは検波しますので、ラインにRFが乗っているとそれで直流が出て指示が狂います。(やはりRFでメータ指示が狂いました。(28MHz帯)パスコンで解決しました。)

12BY7Aバイアス給電線の保護

12BY7Aバイアスは12BY7Aをかすめる黄色い線により供給されています。この線は12BY7Aと接触する可能性もあり、溶ける可能性もあります。実際、送信テスト後にこの線は12BY7Aに溶着していました。配線の引き回しを変える、耐熱線を使うのがベストですが、簡易的にガラスチューブでカバーしました。



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