SOLAR BOY 2石レフレックスラジオ
25年くらい前に「ユニー」にキットで売っていたような記憶がある。確か充電機能の無い黒いケースのものと、充電可能なグレーケースがあったような気がする。なにぶん古い記憶なもので...確か、グレーを買って製作失敗し修理依頼したような記憶もあるなあ。
その後、作ったラジオは行方不明になったのですが、秋葉の国際ラジオに売っているのを発見。300円だったので即ゲットしました。
入手したラジオ |
当時と若干違うような点
・当時キットだったような気がする。
・ケース前面にSOLAR BOYの黒い文字が入っていたような気がする。
・当時1500円くらいだったような気がする。(もちろん現在のものはジャンク価格ですので比較できませんが)
当時の記憶と合致する点
・色形、サイズなど記憶と一致する。
・ケース裏にSOLAR BOYとあり、品名は一致する。
・内蔵電池の色形は一致する。
・太陽電池のリード線がエナメル線で、いじっていると折損する点は一致する。
国際ラジオのHPでは、
*本製品は製造されてから年数が過ぎています。 蓄電池が劣化しているかもしれません。 そのつもりでお買い上げ下さい、返品は受け付けません。 |
とのこと。確かに劣化しています。ニッカドですので本来1.2Vあるのですが、おそらく20年以上経過していますのでもちろん0Vです。直流電源で充電しようとするとすぐに1.2Vになりますが、ほとんど電流が流れません。これは内部がドライアウトして内部抵抗がきわめて高い状態になっていると考えられます。
オリジナルの電池は直径15ミリ、厚み6ミリ程度のボタン型ニッカドで、VARTAの刻印があります。おそらく当時の西ドイツ製ですね。1セルのものは見あたらないのですが、同サイズのセルを2〜4セルを直列にした メモリバックアップ用組電池は売られていますので、これをバラして使いました。ちなみにこの電池もVARTA製です。(同サイズのGP製もあり、安いのですが、経験上GPは自己放電が多いのでやめました。)
入手した電池 |
電池交換前(左) 電池交換後(右) |
バッテリから出ているリードはマイナスです。安かったので3台ゲットしましたが、リード色は赤あり、黒ありで統一されていないようです。
電池交換後問題なく動作しました。長期保存にも係わらず、目立った劣化は電池だけですね。ケース裏にMADE IN JAPANの文字が。部品も日本製のようです。ポリバリコンのJAPAN、電解コンデンサは日本ケミコン。さすが日本製というべき?
トランジスタは型番が削ってあり、読めなくしてあります。なんでこんなことするのか、枯れたレフレックスラジオですよ。
今だったら確実に中国製だよな。別に中国製が悪いわけじゃないんです。国内生産でも25年くらい前はこういうのを作っても利益が見込めたんだ、という意味で。もちろん半田は手半田ですよ。
消費電流は1.5mA程度ですね。電池が80mAhなので、フル充電すると50時間程度動作すると思います。
レフレックスラジオとは、巧みな仕組みでトランジスタ1個を高周波増幅と低周波増幅の2個分の動作をさせているラジオで、トランジスタが高価だった時代に考え出されたものだと思います。なにせ初期のトランジスタは1000個に1個程度の歩留まりしかなかったといい、当時の値段は想像に難くないです。今のトランジスタは汎用品なら数を買えば5円くらいですけどね。歩留まりが1/1000なら単純には5千円か、確かに高いな。
実用性なんですが、これが結構ある。まず、消費電流が1mA程度なので、つけっぱなしでも長時間持ちます。おやすみラジオとしてつかっています。ラジオ深夜便なんかいいですよ。ちなみに太陽電池の電流値は直射日光下で5mA程度です。直射日光だとケース等劣化の虞がありますが、日照3時間として、15mAh程度充電できれば、半日程度使える計算になります。感度もなかなか良い。ただ、レフなので、選択度が甘い(PCのノイズに弱い)、AGCなくバーアンテナの指向性を強く受けます。
ジャックが2.5φで、これにあう手持ちのイヤホンがなかったので秋葉で購入。しっかりしたケースに入った日本製は1000円くらいしました。高い。鈴商に100円モノがあったので、これも懲りずに購入。どちらも鳴りますが、音質が全く違う。さすが1000円のほうは低音が出て聞き取りやすい。
ヤフオクにキットものの出品を発見。高額になり落札断念したが、画像を拝借。
部品構成(2石、2Di、LCR類の数量)は上記国際ラジオのsolar boyと同一であることから、やはり同一品と判断する。
表面ボディーにSOLAR BOY文字が。(灰モデルは黒文字のはずだが、このモデルは黒いので、金文字。)
黒モデルは確かバッテリなしのはずです。灰モデルはSB-7Kだったような記憶があり。