秋月電子焦電型赤外線センサユニットをDCで使う
秋月電子で完成品の焦電型赤外線センサユニットを販売しているが、これはAC100Vを直接スイッチするようになっている。これはランプの点灯にはよいのだが、工作には何かと不便なのでこれをDCで使用するように改造を行う。
回路のあらまし
内部制御回路はDCで動作しているが、フローティングで使用される回路となっているため、このDC電源はACをドロップしてツェナダイオードで安定化している簡単な物になっている。抵抗だけでドロップすると損失が出るので、コンデンサも使用している。出力部はトライアックを直接駆動するようになっている。
改造点
電源は12Vからドロップして同じくツェナで安定化するだけなので、ドロッパー抵抗の値を変えている。もっともやっかいなのは出力制御部分である。トライアックはゼロクロススイッチとして動作しており、電源に同期したパルスでターンオンされている。このパルス幅はICに外付けされたRCで定数設定した発振周波数によって得られている。ゼロクロスのポイントはACから分圧されて信号を得ている。要するに出力は外部信号に同期したパルスになっている。
この手の回路には動作表示用LEDがあったりするので、その出力があれば直流で使いやすいのだが、調べた限りそういう信号は出ていないようだった。こうなると、トライアック用の出力で何とかするしかないので少しやっかいだ。
まず、電源に同期しているので、何らかの交流信号を外部から加えてやる必要がある。これはトランジスタ2石で非安定マルチを組み、約200Hzを発生させ、これをICに入れる。物体を検出するとこれに同期した幅の狭いパルスが出てくるので、これをCRで引き延ばしDCとしてリレーを駆動させている。
リレーは手持ちにあった小型のものを使用している。これは昔秋月で1個100円で売っていた時に50個程度ストックしておいたものだ。まだ相当数が残っている。コイルの定格は5V100mA程度であるため、小型のトランジスタでドライブ可能。