NanoVNA


はじめに

ウワサの超小型VNA、ebayで買ってみました。
オープンハードとしてJAで開発され、中国で大量コピー。
非常に良くできており、これが4,5千円で買えることはすごい。

ケース製作

市販のままだと基板前後を保護基板でサンドした構造で、側面オープンの半裸状態です。
このままポケットや箱に転がしておくのは躊躇するので、ケースを製作。
タカチYM-90がジャストフィット。
最初からYM-90に合わせて基板設計されたんじゃないかと思えるほど。

サムスイッチが出っ張るところも、ジャストフィット感。
基板外寸(横)は、おそらくケース下部(シャシ)内寸と完全に一致しており、全くアソビはありません。
あまりにもぴったりなので、基板切り出しの余白を微妙に削らないと収まりません。

若干厚みは増す(といってもケースH=20ミリですが)

厚みを生かしバッテリ大容量化。(450mAh→2000mAh)
安全のためヒューズ(1A)を追加、バッテリはコネクタで切り離せるようにしました。
活線状態で基板へ半田する際、ショートの危険性が高いためです。
この辺の部品(バッテリ含め)、aitendoで買ってます。
バッテリ電圧検出用のダイオードも追加。
このダイオードのVFは500mVとしてバッテリ電圧計算されていますので、普通のSWダイオードがベター。
私はショットキーをつけてしまったため、VFを変更してファームをコンパイルしています。

基板取付けネジはM2.5で、低頭六角タイプがデザイン的にマッチします。
カラーは4mmです。液晶にはスマホ用液晶保護フィルムをカットして貼り付け。
ネジ類はモノタロー購入、ケースもモノタローでした。。。

ケース作りの難点は、1にも2にも角穴です。
LCD部分はハンドニブラで大まかに開け、ヤスリで仕上げ。
操作部、USBコネクタはドリルで開け、細いヤスリで仕上げました。
要点は、しっかりけがくこと、時間をケチらず焦らず進めること、これに尽きます。

シールド製作

0.3mm銅板で製作。
通常のハサミでカットできます。
熱伝導率が半端なく良いので、大容量のコテでないと厳しいものがあります。

シールド装着前(CAL、両端子ダミー終端、50kHz - 1500MHz)

シールド装着後(CAL、両端子ダミー終端、50kHz - 1500MHz)

S11は10dBほど良くなったみたい。S21へのリークは若干増えた?

USB接続すると特に高い側でSNがかなり悪化するようだ。
5th高調波強度が基本波-25dBくらいなので、ジェネレータの信号強度からくる制約なんだろう。
上記はUSB接続しているので、実力はもうちょっと良い。
USBバッテリでもSN悪化するので、おそらく電源ノイズと思われます。

正確!

減衰量がわかっている、まともなATTを測定。

29.9dBというところですか。

29.86dBを計測。うーむ、正しい。

CAL次第ですが、0.1dBはわかるということですかね。
すごいです。

スイープなし単色発振

1MHz

5KHz離れたところに見えるのは、ヘテロダイン用のローカルと思います。
IFは5KHzとのことです。
だいたい-13〜15dBmくらいの出力が出ているみたいです。

10MHz

50MHz

100MHz

200MHz

299.99MHz

300MHzにセットすると、100MHz×3になります。
<300MHzは基本波、それ以上はハーモニクス。

1.5GHz(300MHz× 5th Harmonics)

1.5GHzだとこんな感じ。
RG-316×1.5mで接続、1.5GHzでの損失は2dB程度と思われます。
-40dBmですから、基本波-15dBmとして、25dBも小さくなっています。
ハーモニクス領域は遙かにレベルの高い(25dB)基本波が入っていること、信号が小さくSN悪化を理解して使う必要がありますね。


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Created:2019/12/06
Updated:2020/03/08