秋月のDC-ACインバータ


秋月の新商品にDC-ACインバータがあったので、用途も無いが買ってみた。昔のインバータは300Wクラスというとかなりでかい代物だったが、これは非常に軽く小さい。明らかにスイッチング電源の技術が応用されているだろう。

秋月さんの画像より

説明書には出力波形のことを"Modified Sine Wave"と書いてある。疑似サイン波のことだろうか。とりあえず40Wの白熱電球をつけて波形を採ってみた。RMSが104V、P/Pが254Vとなっている。P/PはRMSよりも負荷によって変動するようだ。疑似サイン波というのは結局のところ、方形波だが電圧0の区間をもうけて波高値を正弦波近く稼いだ、ということなのだろう。下の場合の波高値は1.25ほどで、正弦波の1.4とは1割ほど不足しているが、大半の機器は1割の電圧低下には耐えられるので問題は少ないと思う。

周波数55Hzというのが中庸。55Hzという半端なものにするなら、60Hzで固定したほうが良いのでは??マニュアルには50 or 60とあるが...。波形が正弦波ではないので、平均値応答のテスターでは正確な電圧を読めませんがそういうものです。故障ではありません。

予想内部回路

バラしていないが、たぶんこのようになっていると思う。小型化のためには55Hzではトランスが大きくなり無理。ここはこのサイズからして、100〜200KHz程度の周波数で動作するDCDCコンバータ(デコデコ)で昇圧してピーク電圧を作る。あとは最近安価になっているIGBTか低ON抵抗のパワーMOSをフルブリッジにして交流化していると思う。これなら損失が少なく小型化できる。

ん〜?。メーカー名はおろか、Made in 何とかという記述すらないな。付属マニュアルにはFAEQUENCY(FREQUENCY)や(EFFIGIENCY)EFFICIENCYなどのTYPO多し。本体にも良くある金色のQC PASSEDなんかのシールも無い。たぶん中国だとは思うが。ACコンセントの勘合が少し緩いなど、気になる点もあるが、ケースは頑丈だし作りは悪くない。過負荷保護、バッテリ電圧低下アラームなど周辺回路もきちんと入っている。効率は90%とのことで、確かに入力から換算すると嘘ではない。かなり良い。

カー用品の他、災害対策用品としても良いと思う。これとバッテリ&太陽電池があれば災害用として完璧かな。


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