パターン設計


パターン設計時は部品の位置や方向を十分に考える。ICのような足の多い部品は90度方向を変えるだけで見違えるほどすっきり配線できたりする。この辺は基板をこれまでに何枚作ってきたかが問われる。(あまり偉そうなことは言えないが。)

基板設計について
設計にはフリーウェアのPCBEを使用した。

#ありがたく使わせてもらいました。
#強いて言えば、窓開け機能は是非改善をしてもらいたいです。
#あと、セーブするたびにファイルが巨大化しました。これは最新版だとFixされているそうです。

回路図と無縁の世界で動いているので、DRCなどはない。当然オートルータなどもない。
しかし、手で書くのとは大違いでかなり楽になった。やはり自由自在に場所を動かせるというCADのメリットが大きいのである。
また、両面基板が透過的に見えるのも大きなメリットである。よく使う部品などはライブラリ化しておくと後々で楽が出来る。



【基板の形状】

インタフェース基板とDAC基板を結ぶ線には20MHz近い信号が通るため、なるべく短くする。
そのためにコネクタの位置を基板端にする短い線で以下のような配置ができる。
 
重ね
横配置
立配置

重ね、横長、縦長が出来るため、ケース設計の自由度が高くなる。



【インタフェース基板】

扱う周波数が高い(約15〜20MHz)ため基本的にベタアースとした。但し、系統の違う電源ラインに対しては1点アースとした。
そのため、インタフェース基板では信号系とクロック系それぞれがベタアースとし、レギュレータ直下で1点になっている。
固定用金属スペーサに対しては、GNDパターンと短絡させない。アースの取り方はケース入れ時にノイズ測定して決める。
系の違う電源間の信号送受にはダンプ抵抗をつけた。
ロジックICにはそれぞれパスコンをつける。また、所々にケミコンを入れる。電源ラインは太くそしてなるべく短くする。

インタフェース基板画面(Clickするとでかくなる)

#なお、この設計にはSM5842APのミュート端子がGNDに落ちていないバグがある。
#手直しゼロを目指したが、全基板中1点だけこのバグがあった。

インタフェース基板PCBEファイル(dac-if.pcb)


【DAC基板】

考え方はインタフェース基板と同じ。
DAC電源はデジタル系とアナログ系でそれぞれベタとし、レギュレータ直下で1点とした。
LPF部はLとRでベタとし、センターの電源部で1点とした。
また、教科書通り出力から入力へ向かって太い給電ラインを確保した。
信号がDACからアナログ出力まで見た目にも直線上になるよう部品配置した。
DACは差動出力であるから、LPFとDAC間のアースに本来電流は流れない。
このためDAC部とLPF部のアースパターンは分離し、フェライトコア付きのジャンパーで結ぶこととした。
コイル下にパターンを通さない、GNDも逃げる。

DAC基板画面(Clickするとでかくなる)
DAC基板PCBEファイル(dac-1bitdac.pcb)



【電源基板/ノイズフィルタ・ACヒューズ基板】

同一基板に入れ、納入後に自分で分離する。コストが安くなる。
注意点はケミコン直下にパターンが来るようにすること。
AC100V側は沿面距離を充分確保する。
オペアンプ電源も割と高電位(50V)なので、若干気を付ける。
#直流50Vでも感電します。
ミュートリレーの減圧抵抗でケミコンが暖められないようにする。

電源/NF&FUSE基板画面(Clickするとでかくなる)
電源基板PCBEファイル(dac-ps.pcb)



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