菊水 SW電源PAK20-18Aメンテナンス


概要

この電源は2003年にオクでゲットしたもので、落札後15年近く経過、製造後20年近く経過していると思われます。
2000年頃製造の低ESRコンデンサは、総じて液漏れの可能性をもっています。
本機も2次平滑コンがお漏らし、基板が一部ダメージを負っています。
2次平滑コン以外はお漏らししていないようなので、交換するのは2次平滑コン5個のみです。

2次コンデンサ交換

コンデンサを外し、基板はアルコール+精製水でクリーニング。
黒ずんでいる部分は、電解液による腐食の跡。
コンデンサはシリコーン系接着剤で固定されているため、取り外した際に基板レジストが一部剥がれ銅色になっている。

外したコンデンサは3300μF/35V、105℃品。パナHFEシリーズ。
ゴム栓に電解液による濡れが見られる。 緑色は剥がれたレジスト。

  容量(μF) ESR(mΩ)
1 3300 72
2 3600 68
3 3600 58
4 3600 50
5 3500 54

測定の結果、容量抜けはないようだが、スペックよりESRは悪化しているようだ。

交換するコンデンサの容量と耐圧を合わせるのは当然として、許容リプルとESRも同等以上にしなければいけない。
価格、入手の容易さから、千石電商にあった東信工業1VUTWXZ332M0(@158円)とした。

  メーカ / シリーズ 許容リプル(mA) ESR(mΩ) サイズ(D×Lmm)
オリジナル品 パナ / HFE 2390 36 18×40
交換品 東信工業 / UTWXZ 3680 15 18×35.5

小型・低ESR化しており、この20年の進化がわかる。(他社品も同じようなスペックだった。)

リア出力端子付近のコンデンサは取り替えにくいものがある。
振動が多い環境で使うわけでないため、接着剤は使用していない。


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Created: 2017/12/30
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